私は小さな子どもがいる主婦です。外に働きに出ることは難しいので、在宅でできる起業に興味を持っていました。
しかし、ビジネスの経験もなければパソコンスキルも全くありません。
そこで、とあるママ向けの起業コンサルティングを依頼することにしました。
そのコンサルタントは、私と同じように子どもがいながら起業に成功した人で、似ている境遇に親近感を感じたことを覚えています。
「起業を成功させるためには、成功した人を模倣するのが一番大事」とのことで、つまりは「なんでもコンサルタントの真似をしていく」という指導内容でした。
私はとにかく必死にコンサルタントの言う通りに実践しました。
その甲斐あって、2ヶ月ほどで起業の準備を整え、無事初収入を手にすることができました。
しかし落ち着いて考えてみると、事業のコンセプトが元々やりたかった「得意分野の発信」から「その得意分野で起業すること」に変わってしまっていたのです。
簡単に言うと、「お客さんに◯◯を教える」だったはずが、「お客さんに◯◯で起業する方法を教える」になっていました。
そんなに大事なことを気に留めないほど、私は必死になり過ぎていました。
起業という分野の方が収益出やすいから、というコンサルタントの意見に立ち止まることなく真似をすることに注力し過ぎてしまい、本来の目的を見失ってしまったのです。
主婦にとっては高すぎるコンサルフィーを支払っていたことも、私を盲目的にさせる原因だったかもしれません。
もちろん、その手法を模倣したことで実際に収入が発生したので、そのコンサルタントの能力は確かですし、コンサルタントの模倣が成功への道であることは間違いありません。
しかし、それは手法に限ったことです。何より大事なのは「自分できちんと考えること」だと身をもって実感した出来事でした。
これから起業コンサルティングを依頼する方、特に職歴のない主婦の方には、私の犯したような過ちを経験してほしくない思います。
もちろん私も、何をするにおいても「自分で考えることが一番大事」と常に自分に言い聞かせています。